自治体 悪魔が恐れる男がいた。

簡易宿所営業(民泊)における玄関帳場・フロント設置に関する規制緩和の経緯

ホテル営業、旅館営業においては、明確に玄関帳場・フロントの設置が義務付けられています(旅館業法施行令1条1項4号、同条2項4号)。これは、玄関帳場・フロントを通じて、施設を出入する宿泊者を施設従業員がチェックすることで、不健全な営業形態の排除や宿泊者の安全を確保する趣旨です。

一方、小規模施設を前提とする簡易宿所営業については、その構造設備基準上(旅館業法施行令1条3項)、玄関帳場その他これに類する設備の設置は要件とされていません。

にもかかわらず、従来から厚生省生活衛生局長通知(平成12 年12 月５日付け生衛発第1811号)という形で、簡易宿所営業にも、利用者の安全や治安維持の確保を理由に玄関帳場その他これに類する設備の設置を要件としていました。その理由は上記ホテル・旅館営業の場合と同じく利用者の安全確保と治安維持です。

しかし、想像してみれば分かるように、簡易宿所のような小規模施設にまで玄関帳場やフロントの設置を要求すると、多くの空き家・マンション等の小規模施設は、実際上簡易宿所(民泊)として利用できません。これでは空き家の有効活用としての民泊の意義が大きく失われてしまいます。

また宿泊施設を取り巻く環境も大きく変化しています。特に観光先進国を目指し、その需要に見合う宿泊施設等のインフラ整備を急ぐ我が国の現状では、ローコストで済む空き家等の簡易宿所への転用は大きな魅力です。

そもそも論ですが、政令上玄関帳場が施設要件となっていないのは、簡易宿所が小規模施設であり、玄関帳場という構造を設けなくても利用者確認が容易にできることにあります。

そこで、平成28年４月の規制緩和で、一度に宿泊させる宿泊者数が１０人未満の小規模な施設により簡易宿所営業の許可を取得する場合は、玄関帳場等（いわゆるフロント）の設置を要しない旨の厚労省生活衛生局長通知改正が行われました。

ただ、政府がいくら規制緩和の通知改正をしても、現場の自治体もそれに呼応して条例を改正しないかぎり、現状は変わりません。現実問題として、依然として平成12年当時の厚生省生活衛生局長通知に従い玄関帳場・フロントの設置を要件とする自治体は多いです。

例えば横浜市です。横浜市旅館業法施行条例では、依然として簡易宿所営業施設の構造設備基準において、以下の玄関帳場の設置を求めています。

<参照>
玄関帳場の基準:別表第2第3項の規定に該当する玄関帳場が設けられていること(同条例8条別表第4)。
(1)宿泊しようとする者が必ず通過する場所に面して設けられたものであること。
(2)内部及び周囲には、宿泊者の出入りを容易に見通すことが困難となるようなカーテン、囲いその他の設備が設けられていないこと。
(3)宿泊しようとする者との面接を不要とし、又は阻害する設備機器が設けられていないこと。
(4)受付台は、幅が0.3メートル以上、長さがおおむね1.2メートル以上、床面からの高さが0.7メートル以上1.2メートル以下とすること。
(5)受付台の上方は、宿泊者との面接を容易にするため、1メートル以上の空間を有すること。ただし、市長が特に必要があると認める場合は、当該空間を規則で定める構造とすることができる。

如何でしょうか、横浜市では上記の玄関帳場設置要件により、空き家や居住用ファミリーマンションを簡易宿所営業施設に転用することが極めて困難であることがわかります。
宿泊者の身元を十分に確かめない違法民泊を舞台にした重大犯罪が後を絶たない現状では、地域住民の治安悪化への懸念もあり尤もな理由もありますが・・・。

ただ、将来的にはアナログな玄関帳場によるチェックの方法に頼らなくても、政府の推進するSociety 5.0の実現により、顔認証、指紋認証、声認証等による人物の同一性の確認やIoT、ICT、AI等を活用したWEB監視カメラ、テレビ電話の設置、スマホ、タブレット等の活用により利用者の安全や治安維持は図れるでしょうし、そうすれば自治体も雪崩を打って条例の改正に動くものと思われます。

こんにちは

以前からふるさと納税について書いてきたが、今ふるさと納税すべきはこういう自治体なんだろうね

7月6日の夜、西日本の各地で記録的豪雨により、同時多発的に国道、高速、JRと被害を受けた

もちろん、川沿いの水害だけではなく、土砂崩れによって家を失った人たちや、「次が来るかも」と警戒している人も未だにいる

過去記事＞

参考＞

以下いくつかのツイートを引用

呉市は災害復旧関連費320億円の補正予算を専決処分。 思った以上に大きな額でした。それだけ被害も大きいと言えますが、これで復旧も加速するでしょう。被災された方にとっても気持ち的に大きな支えになるはずです。後は私達が観光復興に向けて… https://t.co/D7H3z2FL3D

「平成30年7月豪雨」の災害復旧を願い、こうの史代先生監修のもと実現したトリプルコラボグッズが発売されます。呉市及び被災地域の、全ての方へのエールとなりましたら幸いです。 https://t.co/0zjHwl7rpC… https://t.co/RTFsrWu3yK

呉市の災害復興支援金のアレがきてた それといつ見てもヤケクソ気味なゆるキャラの呉氏 https://t.co/gzn7s8r1bf

広島県呉市は広島市から約30kmに位置する

第二次世界大戦では巨大戦艦大和の母港として機能した港町だ

今でも海上自衛隊の潜水艦基地があり、潜水艦を間近に見ることができるらしい

最近は大和ミュージアムとそれに隣接する鉄のくじら（退役潜水艦）が観光スポットになっている

JRは単線の呉線、国道31号と呉広島道路という有料道で広島市と連絡している

7月中旬にネット上でも話題になった急速復旧

呉広島道が崩落して、真下に走るJRと国道31号に土砂崩れ被害が出て、交通が一気に3本遮断された箇所がある

付近に海水浴場があり、その駐車場を迂回路にして、交通を暫定的に復旧したらしい

熊本地震の時も1週間で崩落した道路を復旧した工事がネット上にアップされ、世界から称賛を得たということを聞いたことがある

それに匹敵するすごい復旧作業だと思う

呉市は最盛期で40万人近い人口があったとされるが、現在は平成の大合併を経た後でも20万人程度らしい

一昔前に「老人に優しい街」というコンセプトで政策が立てられていた時期があって、逆に高齢福祉が重荷になって財政的に厳しいという説もある

今こそ広島県呉市に「ふるさと納税」だ！

返礼品は、「海上自衛隊限定版バックパック」とか、「呉海軍カレー詰め合わせ」とか、「海産物のセット」とか色々と魅力的だった