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新章開廷!!わき
日が昇り始めた頃、人の目を避けるようにして一人の若者がある屋敷に入っていった
「はぁ…はぁ…はぁ…」
息は苦しそうに乱れている
屋敷内で起きている者はまだ少ないようで、若者は安堵しながら急ぎ自分の夜具の前にやって来た
見れば夜具には誰かが横たわっている
すると、どこからともなく声がした
「おい、もういいぞ、退け…」
その声に、夜具に横たわっていた者は素早く起き上がった
驚いたことに、その者は今やって来た若者と同じ顔をしている
「身代わりご苦労」
また声がして、起き上がった者はあっという間に子鬼の姿になった
そしてポンッと小さな音と共にその姿を消したのである
再び空中から声がした
「ふらふらじゃないか、無茶なことをして…早く横になれ
屋敷の者たちに見つかってしまったらどうするつもりだ?
完全に日が昇ってしまったら、身代わりの子鬼も元に戻ってしまうのだからな」
呆れたように語るその声に、若者は横になりながら詫びの言葉を口にした
「申し訳…ありません…和鬼(わき)様」
「喋らなくていい、無駄に体力を使うな。お前が出歩いて良いのは日が沈んでいる間だけと言ったはずだが?」
その言葉と共に、夜具の傍には一人の人間のような者が突然姿を現れた
和鬼と呼ばれたその者は、若者が横になった夜具の傍に腰を下ろした
「日の出前には起きたのですが、なかなか帰ることが出来なくて…」
「やれやれ、初めて会ってからまだ二度目だというのに、朝帰りとはやるな」
若者の口は動いてはないが、和鬼は当たり前のように話を続けている
和鬼は相手の頭の中を覗き、思うことを読みながら話が出来るのである
「そのような言い方は…」
「まあ、二度目ではないか
名残惜しくて帰れずにいたか…」
「そうではございません」
「離してもらえなかったのか、ふふ」
「ですから、そうでは…!もう…
回ってた腕を外すことが出来なかっただけです。起こさないように気をつけていたので…」
「そうムキになるな、桔梗殿…ふふ」
「桔梗ではございません…」
「あの男が付けた桔梗という名も、なかなか良いではないか、なあ潤永」
「和鬼様は全てご存知のはず…なぜそのような意地の悪い物言いをなさるのですか」
「確かにお前の行動は全て知ることはできる……が、添い寝する二人を監視するほど野暮ではないぞ」
「やはり…見ていたではありませんか」
「見ていたのは唇を交わしたところまでだ。その後は邪魔をしないようにちゃんと離れていたぞ?」
「何もしてはおりません…あの方は…すぐに眠りましたから…」
「だろうな、その細い身体に驚いていたのだから…潤永、今宵はどうするつもりだ、行くのか?」
「もう時間は…残って…おりませんから…最後に…せめて…桔梗の……花を…」
「あの男が待っているかもしれぬし…な」
「………」
潤永の言葉が読めなくなった
「眠ったか…さて、どうする…永翔」
最後にそう呟くと和鬼は姿を消した
朝日がすっかり昇り、屋敷内では人々が動き始めていた
ご訪問ありがとうございます
更新お待たせして申し訳ございませんでした
今週は何かとバタバタしておりました
身内にお葬式もできまして…
この歳になると、親戚には高齢者が多くおりますので…順番にお別れが来るのは仕方の無いことですね
おかげで「untitled」も全部観れてないし、嵐の嵐会もちょっとしか観れてないし…
録画してたVSはいつ観れるかな…
今週末は娘のところに行く予定です
娘は相変わらず課題製作で忙しい日々をおくっております
LINEしても素っ気ないお返事…
しかし昨日は珍しく描いたデッサンの写真を送ってくれました
順調に仕上げることができて、珍しく早く帰宅できたことを喜んでいました
頑張ってるね~って返事しました
明日娘のところへ行ったら、美味しいもの食べさせてあげようと思います
そして、たくさん買い出しして…娘に甘い親でございます