今日から使える実践的わき講座
わきを創った男達
毎週金曜日は……
皆さまいかがお過ごしだろうか、金猛得だ。
今日は僕がまだ若く独身時代だった頃の話をしようと思う。
先に言っておくが、僕はけして反省していないわけではない。
自分が察する能力の低いバカでエゴだらけのゴリラだという事を素直に認めた上で、以下の事を書きたいと思う。
『テレビを見ている時、あなたの電話を面倒くさがらずに男が取ったとしたら、その後の態度がどんなに悪くても、彼は間違いなく貴女を大事にしている。』
その夜、僕はすべての仕事を終え、疲れた体を休めながらゲームをしていた。新発売のゲームで最終ステージ、まさしくボスのHPが残り後一撃!!
…という所で、電話が鳴った。
両親からである。毎週日曜10時に電話をする。
出来ないようだったら、その日のうちに連絡を入れる。
これは連絡不精な僕が、年単位の叱咤と喧嘩の末、ようやく受け入れた両親との妥協案であった。
男に二言はない。約束は守らなければならない…。
というわけで、僕はしぶしぶ電話に出た。
しかし、やはりやり途中のゲームが気になる。いくつも話さないうちに、
『じゃあそろそろ…。』
とそそくさと退場しようとしたが、そんな僕の挙動不審を母が見逃してくれる筈もなかった。一体何をやっているのかと問い詰められ、嘘をつけない馬鹿正直な僕は思わず『ゲームが最終ステージだから。』と言ってしまったから、さあ大変。
『二週間も連絡がなかったのに、あんたは少しも寂しいと思わないの!?少しも私たちの事を考えないの!?』
とヒステリーに怒り狂う母。
母『先週だってそうよ!火曜日に電話するっていうからこっちは待っていたのに忘れて!!』
猛得「その事については次の日に気がついてごめんってメールしたじゃないか。」
母『謝ればすむと思ってるんでしょ!!反省もしてないくせに!!』
なぜ女性は切れると過去の事をほじくり返すのか。
非常に苦痛極まりない時間の中、結局耐え切れずに僕は逃げるように電話を切った。
感想として、非常に、非常に疲れた。
もともと、僕は連絡不精で、基本的に電話もメールも用件がなければしない。社会人の責任という理由で最近はしぶしぶ、嫌々するようになったが、けしてやりたい事ではない。というか、本心を言ってしまうと、そこまで必要性を感じない。
なので、あくまで連絡は相手のためだ。
こういうと、非常に上から目線で申し訳ないのだが、僕にとって連絡というのは
1.相手を喜ばせるためにする
2.用事があるからする
3.面倒くさい事になりたくないから義務でする
という三選択しかない。プライオリティー的には、2>1>3の順だ。2番は責任ある男なら必ずする。1は、相手が好きで連絡したら喜んでもらえる確率が高いならするが、暇な時しかしない。3は、結構後回しになる。
相手の声を聞きたいから~…っという気持ちで連絡をするのなんて、付き合って1ヶ月の恋愛温度が最高に高まっているレアケースでしかないのだが、女性というのは常に男にこの気持ちを求めているように思う。
理屈として理解はできる。できるのだが、こればかりは気持ちの問題なのでどうしようもない。こちらだって悪いとは思っている。思っているからもし女性から『じゃあ暇な時でいいよ』といわれたら、あとでかけ直すし(いや、忘れるかもしれないが)そのときに『忘れないでくれてありがとうね。』っと言われたりしたら、彼女の寛大さに感謝して、電話の回数も増えると思う。もしくは、あっさり無視されたら『怒らせたかも…。』と焦ってすぐに連絡するようになる。
やっぱり好きな人には喜んでほしいからだ。
が、反対に電話をかけたにも係わらず「集中力が足りない」「気持ちがこもってない」「○○なんかより私が大事じゃないの!?」というような態度をとられると、本当に、本当に疲れてしまう。その中でも一番辛いのが
「こんなに長い間会ってないのに、声を聞きたいとは思わないの!?」
という、『思わないの!?』系統の共感を求める質問だ。
思わない。
申し訳ないが、微塵も思わない。
それを言われた時点で全く、これっぽっちも思わない。
とその状況で、口に出来なくても男は皆思ってる。
確かに、女性からすればゲームのラスボスクリアーがなんだと思うだろう。そんなデジタルの良くわからないもののために、自分が蔑ろにされたら悲しい気持ちも想像できなくはない。
だが、男からすると、そこまで深刻視して悲観しないでほしいと思う。ここで女性の皆様から盛大なるブーイングが来る事を覚悟してあえて言わせていただくが、『家族が危篤です』というような一大事件でもなければ、とりあえず目
前のメシとテレビとゲームとエロ本の方が面白く感じるように男は出来ている。
そもそも、男が皆コミュニケーションや人情愛情を何よりも重要視していたなら、第二次世界大戦も、金融危機も起こっていない。男なんてしょせんゴリラ。目の前の欲望とエゴが、行動力の源なのだ。
それでも、ジャングルでなく人間社会で生きている以上、モラルや常識をわきまえるべきだという考えはある。ただ、それはあくまで『世間体』のためであり、女性のように『正しく生きる事』にそれほどの情熱は無い。
まぁ、中には『清く正しく誠実に生きる』ことをモットーにしている数すくない男もいるので、僕を最低だと思われた女性の方は最初からそういう男を捜してみてほしい。
しかし僕の経験上そういう男ほど女性には、つまらない、コミュニケーション能力がない、などと言われモテない傾向にあるのだが。そして大抵30過ぎまで童貞だったりする。
コホン、話がそれてしまった。失敬。
なんだか男の言い訳ばかりを述べてしまったような気もするが、男はけして気持ちが無いわけではない。ただ、感情面で、男は非常に受身であり、『愛』を本能レベルで持っている女性に引き出してもらわなければいけないと言う事だ。
あなたがヒステリーになれば、男は重い、うっとうしい、面倒くさいと感じ、ますます連絡を取らなくなるだろうし、あなたが上手に男のエゴを刺激すれば、男はそれに触発され、あなたをますます愛し、大事にするだろう。
最終的に、男は女性の『エゴの無い愛』には叶わないものだと僕は思う。エゴだらけでまずは見返りを求めるような女性の愛情が目立つ中、エゴで形成されている男からすれば、それは奇跡のようなもので、そんな女性は女神として崇拝し、愛せずにはいられないだろう。