世界が認めた一石二鳥の凄さ

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旦那様は陸軍軍曹で

奥様はパラシュート降下訓練士、

ごく普通の二人は

ごく普通に恋をし

ごく普通に結婚をし子供も生まれ

・・・で色々あって（後述）旦那様は

ごく普通に奥様に離婚を申し出るも

奥様はごく普通に拒否、

仕方なく旦那様はごく普通に

奥様殺害計画を立て（『ごく普通』の基準とは）

家をガス爆発で吹き飛ばそうとしたり

奥様に細工したパラシュートを背負わせ

地上４千フィート（1220メートル）から

飛び降りさせたりしたのです。

 

ごく普通に行ったなら奥様は

間違いなく命を落としていたことでしょう、

でもただ一つ違っていたのは

奥様は機能しないパラシュートとともに

上空から地上に落下しても

重傷を負っただけで

命に別状はなかったのです！

 

 

 

 

いや本当に不謹慎な書き方をしておりますが

私がを最初に知ったのは

「パラシュート降下中の不幸な事故、

落下傘が絡まって開かず奥様は

1.2キロの上空から錐揉み状に地上に激突、

関係者は奥様の死を確信して

遺体収容袋を準備して落下地点に向かうも

なんと奥様は大怪我で済んだ」という話で

もうこの時点で色々凄いじゃございませんか。

 

専門家によるとこの奥様が生還できたのは

『奇跡』としか形容ができないそうで

なんでも落下地点がちょうど

耕されたばかりの

柔らかい土壌であったことが

幸いしたとのこと。

 

しかしパラシュート降下というのも

危険な趣味というか技術ですよね、

事故率を調べると

かなり高いという話じゃありませんか、と

世間が納得しようとしたところに

『奥様の使用したパラシュートが

事前に何者かに細工されていた』

という衝撃の事実が発覚。

 

それと同時にこの奥様の旦那様が

何というか少々問題をお持ちの方で

この奥様と結婚生活を続けておきながら

前妻とも関係を持ち続け、ネットで知り合った

ガールフレンドとは結婚する気満々で、

ついでに複数の売春婦ともナニをソレしていて

さらに高額の借金まで抱えていることがわかり。

 

ここからは検察の見立てでございますが

そんなわけで旦那様としては奥様と

離婚して新しい娘さんと結婚したかったけど

奥様は離婚を拒否、ついでに

結婚するには先立つものが必要

・・・となれば奥様に生命保険をかけて

葬り去ってしまえば一石二鳥！

 

そう思いついた旦那様は最初は

ガス漏れ事故を装って

奥様殺害計画を実行するも

賢明な奥様は子育てでぐったりしつつも

朝起きるとガスの臭いに気が付いて

しかも旦那様が

元栓を弄った形跡にも気が付いて

「ヤダもう、私を殺す気～？」と

テキストを送ってこの試みは失敗に終わり。

 

（しかしこの時奥様と同じ家に

お子さんもいたんですよね、そう考えると

この旦那様は妻だけじゃなく

自分の子供まで手にかける気だったのか、と）

 

（それにしてもこの時のこのテキスト、

奥様が天然であったのか嫌味であったのかは

謎でございますが受け取った旦那様は

どれだけ肝が冷えたことか想像すると怖い怖い）

 

ともあれ夫婦生活は

ますますドツボにはまっていき

しかしなお奥様は離婚を断固拒否、

旦那様はそこで仲直り旅行を提案し

奥様の趣味のスカイダイビングを

一緒に楽しもうよと持ちかけて、

そこで冒頭の事故というか事件というか

奇跡が起きたのでございます。

 

しかし命は助かったとはいえ

病院で生死の境目をさまよう奥様の枕頭で

旦那様は奥様の骨折箇所の数を

数えることに余念なく（骨折箇所が

多ければ多いほどたくさん保険がおりるから）、

ついでにガールフレンドとも連絡を取っていて、

いやそこはまず奥様を

心配するフリくらいはしましょうよ。

 

ともあれその後の捜査で

パラシュートに細工をできる人物は

旦那様のみ、ということが確認され

動機も証拠もこれ以上ないくらいの

この事件でございましたが、しかし一時

『これは旦那様による

殺人未遂ではないのではないか』

という流れが出たことも事実なのです。

 

半死半生の奥様が公判の場に登場し

（『奇跡の回復』とレポーターが

興奮していたことを私は覚えています）

なんとそこでパラシュート事故直後に自分が

『警察に話した内容には誇張があった』と証言。

 

ここで一部世論はこのガス漏れ事故と

パラシュート事故が奥様による自作自演、

つまり『狂言自殺』だったのでは、という論調に。

 

旦那様に離婚を持ちかけられた時奥様は

「そんなことになったら自殺してやる」と

口走った、という背景もあるんですけど、

しかし普通『狂言自殺』というのはもっとこう

手首を軽めに切るとか睡眠薬をたくさん飲むとかで

『１千メートルの高さから飛び降りる』

というのは狂言の範囲を超えていると私は思う。

 

『奥様による陰謀説』みたいなものも

一部ではささやかれまして

つまり『殺人に見せかけて自殺をし罪を

旦那様にかぶせて復讐を』みたいな。

 

自分の死後、遺産が旦那様にではなく

子供達２人に渡るように準備していたことなどが

この見解を後押ししたところもあるのですが

でも浪費家かつ浮気性の旦那様をもった女性なら

それくらいの自衛は当然のことだろう、と。

 

まあそんなこんなでこのたび旦那様に

のでありますが、

つまり旦那様は奥様を殺す気満々であった、と

裁判所は判断したのでありますが、

では何故あそこで奥様は

自分の不利になるようなことを証言したのか。

 

どうもね・・・奥�
�、まだ旦那様のことを

なんですよね・・・

 

「彼は浮気男ですし、

お金の問題も抱えていました。

だからといってそれが彼の

殺人未遂の証拠にはなりません」

 

「私の友達も家族も皆、私よりも

彼のことを色々知っている、と考えているみたい」

 

いや・・・うん。

 

（旦那様に有罪判決が出た後の

この奥様のコメントでございますよ）

 

今回のこの事件、結果的に

死者が出なかったことから

私も軽めに書いておりますが、

事態を俯瞰して私がしみじみ思うこと。

 

人間って上空１千メートル以上から

飛び降りてパラシュートが壊れていても

条件によっては生存できるものなんですね・・・

 

そして人間は自分のお金を浪費され

浮気され、殺されかけてもなお

そうした相手を信じ、

愛し続けることがあるのですね・・・

 

ちなみにこの旦那様、話を聞く感じ

ものすごい『女たらし』であるところから

やはりそれこそ『ごく普通に』想像すると

希代の美男子を

思い描いてしまうのが人のサガでしょ？

 

御尊顔は。

 

いや本当、人間、色恋というのは

顔じゃないんだ、という話だな、と。

 

己の常識に揺さぶりをかけられる

驚きのニュースでございました。

 

 

だって1200メートルって

約２本分ですよ

 

これは奥様が凄いのか

それとも耕運機が凄いのか

 

 

 

 

なおはこの旦那様のことを

『セックス狂』だの『性交中毒』だの

言いたい放題、まあ気持ちはわかる

 

というか前妻に本妻に次妻（予定）に加えて

複数の売春婦と関係を持つってアナタ

 

事件当時（２０１５年）で３４歳ですよ旦那様

 

自分の常識は疑ってかからんといけないな、

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