ヴァンガードを、ケータイで楽々注文しよう
第5位 92.8点
『WALTZ FOR DEBBY』
685円
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ビル・エヴァンスの大傑作アルバムです。「マイ・フーリッシュ・ハート」の一曲だけでもいいと言っても過言ではなく、この曲で初めてエヴァンスの100点が出ました。
BILL EVANS(p) SCOTT LAFARO(b) PAUL MOTIAN(ds)
100点 side1-1 「MY FOOLISH HEART」 1961/6/25
89点 side1-2 「WALTZ FOR DEBBY」 1961/6/25
91点 side1-3 「DETOUR AHEAD」 1961/6/25
93点 side2-1 「MY ROMANCE」 1961/6/25
96点 side2-2 「SOME OTHER TIME」 1961/6/25
88点 side2-3 「MILESTONES」 1961/6/25
「マイ・フーリッシュ・ハート(1-1)」
最初の一音を聴くと「あっあれだ!」とすぐに分かる実に印象的な出だしです。客のざわめき、食器の音、それすらがこの最高の演奏に溶け込んでいます。そしてスコット・ラファロのベースは絶妙にエヴァンスの“間”を埋めて行きます。ブーンと響かせる低音、時折りかすれてすすり泣く高音!二人の最高のインター・プレイが奇跡の曲を実現させました。エヴァンスの最高傑作一、二を競います。感動の極み、文句なく完璧で100点です。
「ワルツ・フォー・デビー(1-2)」
エヴァンスと言えばこの曲というくらい有名な曲です。エヴァンスはエヴァンスらしい両手の世界を、ラファロはラファロらしいすすり泣く世界を見せます。別格直前の89点です。
「デトゥアー・アヘッド(1-3)」
スローな曲で、ラファロのベース・ソロがたっぷりと聴けます。別格でちょっと浸りたい91点です。
「マイ・ロマンス(2-1)」
トリオの三人がバランス良くそれぞれの良さを発揮して、まとまった演奏となっています。別格で人にも奨めようかという気がよぎる93点です。
「サム・アザー・タイム(2-2)」
ライトアップされたお城を見るような曲です。ちょっぴり厳かでロマンチックな演奏が心地良く、別格で人に薦めたく感動すら覚えさせる96点です。
「マイルストーンズ(2-3)」
三人が緊密に、緊張感を持ってプレイしているのが伝わって来ます。今までにはないピアノ・トリオの世界が目の前で動いている感じです。お洒落で格好良く気品すら感じさせる88点です。
第4位 93.4点
『CONSECRATION ~THE LAST』
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キーストーン・コーナーでのライヴを集めたもので、死の8日前の演奏を含む、文字通りのラスト・アルバムです。ドイツにおけるラスト・アルバムは死を前にして異様とも思える緊迫感でしたが、こちらでは死の八日前のものもありますが、そんな風は全然ありません。いつもよりエヴァンスの出番が多かなというのと、二十年前に先祖帰りしたのかなという感を抱いたくらいです。エヴァンスの美しさがびっしりと詰まった密度の高い二枚組アルバムをエヴァンスは最後に残していってくれました。
BILL EVANS(p) MARK JOHNSON(b) JOE LABARBARA(ds)
94点 side1-1 「YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC」 1980/8/31~9/7
92点 side1-2 「EMILY」 1980/8/31~9/7
96点 side1-3 「THE TWO LONELY PEOPLE」 1980/8/31~9/7
96点 side1-4 「I DO IT FOR YOUR LOVE」 1980/8/31~9/7
95点 side2-1 「RE: PERSON I KNEW」 1980/8/31~9/7
96点 side2-2 「POLKA DOTS AND MOONBEAMS」 1980/8/31~9/7
96点 side2-3 「KNIT FOR MARY F」 1980/8/31~9/7
92点 side2-4 「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」 1980/8/31~9/7
91点 side3-1 「TIFFANY」 1980/8/31~9/7
92点 side3-2 「MY FOOLISH HEART」 1980/8/31~9/7
94点 side3-3 「DAYS OF WINE AND ROSES」 1980/8/31~9/7
91点 side3-4 「YOUR STORY」 1980/8/31~9/7
93点 side4-1 「TURN OUT THE STARS」 1980/8/31~9/7
92点 side4-2 「LIKE SOMEONE IN LOVE」 1980/8/31~9/7
85点 side4-3 「MY ROMANCE」
1980/8/31~9/7
「貴方と夜と音楽と(1-1)」
とにかくエヴァンスの気魄に圧倒されてしまいます。気品があって別格でいつまでも浸っていたく人に奨める目前の94点です。
「エミリー(1-2)」
一週間くらい後に亡くなる人の演奏とは到底思えません。充実しており、力も充分です。最後の方で天に向かって思いを訴えるかのような処があります。言葉を選んで話しかけているかのようです。気品があって別格でいつまでも浸っていたい92点です。
「ツー・ロンリー・ピープル(1-3)」
エヴァンスのピアノから始まって、やがてマーク・ジョンソンのベースとジョー・ラバーバラのドラムが加わるという大好きな構成で、マーク・ジョンソンのなかなか聴かせるベース・ソロにつけるエヴァンスのピアノも素敵です。エヴァンスの体は絶不調だったそうですが、どうしてこんなにも美しく演奏できるのでしょうか。気品があって別格で人にも奨めたく感動すら覚えさせる96点です。
「アイ・ドゥー・イット・フォー・ユア・ラヴ(1-4)」
ゆっくりとしたテンポの曲で、じっくりとエヴァンス・トリオを堪能することができます。しかしピアノは異常なまでの緊張感に包まれています。死期を悟った人間の演奏だからでしょうか。これも感動すら覚えさせる96点です。
「リ・パーソン・アイ・ニュー(2-1)」
最初からエヴァンスの世界に惹き込まれます。『イクスプロレーション』の世界を髣髴とさせる所もあります。マークのソロの間中エヴァンスはずーっと後ろに寄り添っており、エヴァンスの世界は途切れることなく続いて行きます。気品があって別格で貴方にもお薦めしたい95点です。
「ポルカ・ドッツ・アンド・ムーン・ビームス(2-2)」
ピーンと張り詰めたエヴァンスの静謐な世界が繰り広げられます。気品があって別格で人にも奨めたいほどで感動すら覚えさせる96点です。
「ニット・フォー・メアリー・エフ(2-3)」
これも私の大好きな構成で、マーク・ジョンソンのブーンと入ってくるベースの音が堪りません。三人のコンビネーションが素晴らしく、これも感動すら覚えさせる96点です。
「いつか王子様が(2-4)」
ドラムとの小節交換でエヴァンスが凄いことになっています。気品があって別格でいつまでも浸っていたい92点です。
「ティファニー(3-1)」
演奏されることの少ない曲です。この曲も『イクスプロレーション』への先祖帰りを感じさせます。マークのベース・ソロは高音を駆使して、まるであの時のスコット・ラファロのようです。エヴァンスはここでも後ろにピッタリとついています。気品があって別格でちょっと浸りたい91点です。
「マイ・フーリッシュ・ハート(3-2)」
ヴィレッジ・ヴァンガードでの、スコット・ラファロとの名演を思い出してしまう曲です。あちらは伝説的な演奏で100点。こちらは気品があって別格でちょっと浸りたい91点です。
「酒と薔薇の日々(3-3)」
前半のエヴァンスのソロと後半のラバーバラとの小節交換が圧巻で、気品があって別格で人に奨めようかという気がよぎる93点です。
「ユア・ストーリー(3-4)」
ベースのマーク・ジョンソンとのデュオです。重いマークと深遠なエヴァンスのデュオはとても坐りがいいです。靄う湖面を前にしたかのような美しさです。気品があって別格でちょっと浸りたい91点です。
「ターン・アウト・ザ・スターズ(4-1)」
マーク・ジョンソンが高音部を多用して曲想にマッチしたベース・ソロを聴かせます。エヴァンスは可愛らしいけど力強くもあるソロで、気品があって別格でいつまでも浸っていたい92点です。
「ライク・サムワン・イン・ラヴ(4-2)」
三者が見事に融合した演奏で、気品があって別格で人に奨めようかという気がよぎる93点です。
「マイ・ロマンス(4-3)」
いつもよりかなり長いイントロです。懸命に語り掛けるような、何かを捜すかのようなイントロです。テーマの後はいつものようにドラムとベースをフィーチャーします。そしてエヴァンスが加わり、輝きが一気に増します。ノリのいいテンポにしたり、急き立てたり、オーソドックスなリズムにしたり。ドラム・ソロが多い曲はえてして中味がスカスカになりがちですが、ここでは92点です。気品があって別格でいつまでも浸っていたい92点です。この曲で90点を超えたのは初めてです。文字通り最初で最後になりました。演奏終了後エヴァンスのメンバー紹介の声が聞こえます。元気そうなんですが…。
第3位 93.7点
『UNDERCURRENT』
688円
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ジム・ホールとのデュオです。LPの説明書では1959年5月15日録音となっていますが、データ・バンクにある62年4月,5月の方が正しそうです。後から発売されたCDもそうなっています。
BILL EVANS(p) JIM HALL(g)
91点 CD1-1 「MY FUNNY VALENTINE」 1962/5/14
96点 CD1-2 「I HERE A RHAPSODY」 1962/5/24
96点 CD1-3 「DREAM GYPSY」 1962/5/14
97点 CD1-4 「ROMAIN」 1962/5/14
92点 CD1-5 「SKATING IN CENTRAL PARK」 1962/5/14
97点 CD1-6 「DARN THAT DREAM」 1962/5/14
93点 CD1-7 「STAIRWAY TO THE STARS」 1962/5/24
90点 CD1-8 「I’M GETTING SENTIMENTAL OVER YOU」 &nb
sp; 1962/5/24
91点 CD1-9 「MY FUNNY VALENTINE(ALTERNATE TAKE)」 1962/5/14
94点 CD1-10 「ROMAIN(ALTERNATE TAKE)」 1962/5/14
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン(CD1-1)」
意外なことに速いテンポです。速いテンポで曲はどんどん進んで行くのですが、時折りジム・ホールが見せるリズム・ギターをバックにしたエヴァンスのソロは何故か哀しみを湛えています。別格でちょっと浸りたい91点です。
「アイ・ヒア・ア・ラプソディー(CD1-2)」
しっとりと落ち着いた二人のインター・プレイを楽しむことができます。正に大人の時間です。別格で人に奨めようかという気がよぎる93点です。
「ドリーム・ジプシー(CD1-3)」
エヴァンスの入りを聴いて、忽ちエヴァンスの世界に引き込まれます。この切なさがジンジンと伝わってくるソロは何なのでしょうか。別格で人に薦める直前の94点です。
「ロメイン(CD1-4)」
オリジナル・テイクです。出だしのエヴァンスを聴いたたけで直ちにエヴァンス・ワールドに引き込まれます。そしてその後のジム・ホールのギターに絡むエヴァンスのピアノの美しいこと!それに続くエヴァンスのピアノ・ソロの艶めかしくも美しいこと!ここでの二人の絡みは、ギターのジム・ホールと、左手のエヴァンスと、右手のエヴァンスと、三人の絡みと言いたくなるほど見事なものです。別格で感動すら覚える96点です。
「スケーティング・イン・セントラル・パーク(CD1-5)」
オリジナル・テイクです。ジョン・ルイスの香りがプンプンと漂っています。エヴァンスのバックではジム・ホールがベースのような動きをしてくれています。洒落ていますね。ジョン・ルイスが喜びそうです。別格でいつまでも浸っていたい92点です。
「ダーン・ザット・ドリーム(CD1-6)」
オリジナル・テイクです。こういう曲をこういうテンポで演らせたら、どうしても感動的になってしまいます。ここではジム・ホールのギターがエヴァンスに負けず劣らず美しいです。別格で人に薦めたく感動的な97点です。
「ステアウェイ・トゥー・ザ・スターズ(CD1-7)」
これもゆったりとしたバラードです。CD1-2と良く似た印象で、特にエヴァンスに惹かれます。別格で人に奨めようかという気がよぎる93点です。
「アイム・ゲッティング・センチメンタル・オーヴァー・ユー(CD1-8)」
トミー・ドーシーの大甘で哀しげなバラードですが、ここでは少し乾いて仄明るい味付けです。別格の90点です。
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン(別テイク)(CD1-9)」
オリジナル・テイクより少しテンポが速いです。少し柔らかくて私はこちらの方が好きかな?うーん、微妙です。しかし湛えられたエヴァンスの哀しみの量はこちらの方が少なくて、ソロの密度はやっぱりオリジナル・テイクかなー。別格でちょっと浸りたい91点です。
「ロメイン(別テイク)(CD1-10)」
これもこれで良いのですが、較べるとしっとり感と二人の絡みの緊密さで、オリジナル・テイクの方が上です。別格で人に薦めたくなる直前の94点です。
第2位 94.0点
『YOU MUST BELIEVE IN SPRING』
ビル・エヴァンスの文句なしナンバー・ワン・アルバムです。各面の1曲目を聴くとついついそう思ってしまいます。しかし平均点でみると第2位でした…。そしてその世界は、アルバムのジャケットが見事に暗示してみせています。幽玄妖艶深遠なエヴァンスの美の極致をご一緒しましょう。
3,980円
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BILL EVANS(p) EDDIE GOMEZ(b) ELLIOT ZIGMUND(ds)
100点 side1-1 「B MINOR WALTZ」 1977/8/23~25
90点 side1-2 「YOU MUST BELIEVE IN SPRING」 1977/8/23~25
95点 side1-3 「GARY’S THEME」 1977/8/23~25
94点 side1-4 「WE WILL MEET AGAIN」 1977/8/23~25
100点 side2-1 「THE PEAKOCKS」 1977/8/23~25
91点 side2-2 「SOMETIME AGO」 1977/8/23~25
88点 side2-3 「THEME FROM M*A*S*H」 1977/8/23~25
「ビー・マイナー・ワルツ(1-1)」
この美しさはどうでしょう。針を降ろした瞬間に現れるエヴァンスのピアノとゴメスのベースの音の限りなき調和。テーマ部を聴くだけで、最初の数秒で、完全にノック・ダウン、感動の極みで完璧!至上の美しさが3分12秒間ずうーっと続きます。この一曲を聴くだけで、このLPは充分と思わせてしまうほどです。文句なく完璧の100点です。
「ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング(1-2)」
一曲目と同様の曲想ですが、一曲目ほど興奮せず尋常に聴けます。このアルバムの基調をしっかりと伝えてくれる一曲で、気品があり別格の90点です。
「ゲイリーズ・シーム(1-3)」
静謐な世界に漂う三人のプレイヤーを耳にします。月明かりが皓い、森が開けた場所で三人が凛としてプレイします。貴方にもお薦めしたい95点です。
「ウィー・ウィル・ミート・アゲイン(1-4)」
ここでも同様な世界が続き、引き込まれっ放しです。別格で人にお薦めする直前の94点です。ゴメスのソロは悪くはないのですが、全体を貫く格調高い美しさに若干及ばぬ所があっての94点です。
「ザ・ピーコックス(2-1)」
これも(1-1)同様最初の第一小節から至上の美しさにスッポリと包まれます。そのたおやかな世界は、触れると花弁を落としてしまいそうな繊細さで、エヴァンスの左手は単音ですらピタリとはまり、右手の妖しいまでの美しさと相俟って極上の世界へと我々を誘ってくれます。エヴァンスにピタリと寄り添うゴメスもここでは最高のパフォーマンスを発揮してくれます。低音が効果的で、ときおり高音ですすり泣くところもシットリと落ち着いており、エヴァンス同様単音をブーンと伸ばすところも素敵です。これ以上はない100点
、私の中では、B.エヴァンスのベスト・ワンです。
「サムタイム・アゴー(2-2)」
これもこのアルバムに色にどっぷりと浸かった曲です。その色は淡い青で、更に似たような色の靄がかかっている、そんな感じです。そう!このアルバムのジャケットの景色そのものです。ちょっと色は違いますが。いやー、美しい!別格でちょっと浸りたい91点です。
「シーム・フロム・マッシュ(2-3)」
このアルバム唯一別格の90点に達しない曲です。この曲は何度か聴いた曲で、本来はもっとカーニバル的な面があり、畳み掛けてくるのですがね。幽玄さと妖艶さと深遠なテイストが加味され、やはりこのアルバム色に少し染まっています。お洒落で格好良く気品すら感じさせる88点です。
第1位 94.6点
『EXPLORATIONS』
1,638円
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ビル・エヴァンスとスコット・ラファロの四部作(『ポートレイト・イン・ジャズ』『イクスプロレーションズ』『ワルツ・フォー・デビー』『サンデー・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』)の中で最もレベルの高い演奏が揃ったアルバムです。残念乍ら100点満点こそ『ワルツ・フォー・デビー』の「マイ・フーリッシュ・ハート」に譲りますが、貴方にお薦めしたい95点以上が6曲あるという凄さです。
BILL EVANS(p) SCOTT LAFARO(b) PAUL MOTIAN(ds)
99点 side1-1 「ISRAEL」 1961/2/2
95点 side1-2 「HAUNTED HEART」 1961/2/2
93点 side1-3 「BEAUTIFUL LOVE」 1961/2/2
97点 side1-4 「ELSA」 1961/2/2
97点 side2-1 「NARDIS」 1961/2/2
95点 side2-2 「HOW DEEP IS THE OCEAN ?」 1961/2/2
96点 side2-3 「I WISH I KNEW」 1961/2/2
85点 side2-4 「SWEET AND LOVELY」 1961/2/2
「イスラエル(1-1)」
テーマを弾くエヴァンスの音の艶めかしいこと!なまめかしさはソロにも引き継がれ、何とも言えぬ雰囲気を醸し出します。特に両手で作る和音が凄い!続くスコット・ラファロのベース・ソロは、低音をよく響かせています。別格で感動の極みに限りなく近い99点です。
「ハーンティッド・ハート(1-2)」
バラードで、静かな演奏ですが、エヴァンスとラファロのインター・プレイが素晴らしく、お互いがお互いの音の間に入り込み、静かな火花を飛び交わします。別格で人にも薦めたい95点です。
「ビューティフル・ラヴ(1-3)」
テーマ部はお洒落に、エヴァンスのソロ部は、左手と右手の分業からやがて両手の世界へ。モチアンもブラシからシンバルへとサポートを移します。ラファロのソロは彼の良さがしっりと出ています。エヴァンスの両手の魔術にいつまでも浸っていたく、ひとにも奨めようかという気がよぎる93点です。
「エルザ(1-4)」
出だしから優雅さにノックアウトされます。続いてエヴァンスの両手から華麗に紡ぎ出される音の連なりには只只聴き入るばかりです。別格で人に薦めたく感動的な97点です。
「ナーディス(2-1)」
この曲はこの後何度も吹き込まれますが、この演奏が決定版です。それはスコット・ラファロの凄さ、素晴らしさでしょう。感動的な演奏に浸り切りましょう。97点です。
「ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン(2-2)」
雲の合間から月が顔を覗かせるような静かな世界が繰り広げられます。別格で貴方にもお薦めしたい95点です。
「 アイ・ウィッシュ・アイ・ニュー(2-3)」
エヴァンスとラファロの音と音とがピッタリとかみ合ったバラード・プレイが聴かれます。別格で感動すら覚えさせる96点です。
「スウィート・アンド・ラヴリー(2-4)」
ちょっと難しいエヴァンスです。エヴァンスには確かにこういう面もあります…。再聴下限の85点です。
番外編 94.6点(ビル・エヴァンスの名義ではないので番外としましたが凄いです!)
『MONICA ZETTERLUND WALZ FOR DEBBY』
スウェーデンの歌姫モニカ・ゼッタールンドと共演しています。エヴァンスは美しくて素晴らしい、モニカは母国語も交えて語りかけが素晴らしい、チャック・イスラエルの低くて太いベースは歌伴では素晴らしい、ラリー・バンカーの控え目なドラムは特にブラシ・ワークで素晴らしい、と素晴らしいづくめのアルバムは90~99点と超ハイレベルの宝物となりました。
BILL EVANS(p) CHUCK ISRAELS(b) LARRY BUNKER(ds) MONICA ZETTERLUND(voc)
91点 side1-1 「COME RAIN OR COME SHINE」 1964/8/29
96点 side1-2 「JAG RET EN DEJLIG ROSA」 1964/8/29
99点 side1-3 「ONCE UPON A SUMMERTIME」 1964/8/29
90点 side1-4 「SO LONG BIG TIME」 1964/8/29
94点 side1-5 「MONICAS VALS」 1964/8/29
92点 side2-1 「LUCKY TO BE ME」 1964/8/29
96点 side2-2 「VINDARNA SUCKA」 1964/8/29
94点 side2-3 「IT COULD HAPPENS TO YOU」 1964/8/29
97点 side2-4 「SOME OTHER TIME」 1964/8/29
98点 side2-5 「OM NATTEN」 1964/8/29
「カム・レイン・オア・カム・シャイン(1-1)」
ちょっとハスキーで淡麗なモニカ・ゼッタールンド登場です。エヴァンスはイスラエルとバンカーのもとでがっちりとエヴァンス・ワールドを組み上げ
す。イスラエルのベース・ソロは少し進歩したなという印象を与えます。美女と美音家のコンビにちょっと浸りたい91点です。
「ジャ・レ・エン・デリ・ロサ(?)(1-2)」
この読みが正しいとは到底思えませんが…。幽玄なエヴァンスのピアノに誘われてモニカが母国語で語りかけます。お国の歌なのでしょう。一転してテンポをつけてエヴァンス・トリオで演奏、お終いに再び母国語です。異国の言葉で全く分かりませんが、言霊として何か伝わってくるのがいいです。人に薦めたいほどで感動すら覚えさせる96点です。
「ワンス・アポン・ア・サマータイム(1-3)」
出だしのエヴァンス・トリオを聴いただけでKOです。そしてモニカの唄は、けなげでか弱い女性が懸命に生きている姿を思わせ、思わず応援したくなります。四人でもう少し展開してくれれば100点だったのに…。99点です。
「ソー・ロング・ビッグ・タイム(1-4)」
ここでもイスラエルの低いベースは女性ヴォーカルと良くマッチしています。エヴァンスの官能にモニカの上品なスパイスが加わって、別格の90点です。バンカーも良く支えています。この人のブラシ・ワーク、いいです。
「モニカズ・ヴァルズ(1-5)」
これが「ワルツ・フォー・デビー」です。この曲にはモニカが良く似合います。母国語で歌っていますね。新鮮な響きです。何とビル・エヴァンス・トリオよりいいです。別格で人に薦めたくなる直前の94点です。
「ラッキー・トゥー・ビー・ミー(2-1)」
クラブでこういう曲を聴くと最高ですね。イスラエルの太いベース良し、バンカーのブラシ良し。美しい女性ヴォーカルのうしろには大変なピアノ弾きがさりげなく居り、別嬪さんが媚びることなく丁寧に歌ってくれる。別格でいつまでも浸っていたい92点です。
「ヴィンダーナ・サッカ(2-2)」
これも母国語。異国の唄です。エヴァンスとモニカが交互に(E→M→E→M→E→M→E)この異国情緒溢れる唄を繰り返し歌います。モニカに寄り添うエヴァンス。歌詞の意味も分からないのに切なさが込み上げてきます。不思議です。人に薦めたく感動すら覚える96点です。
「イット・クッド・ハプンス・トゥー・ユー(2-3)」
一転軽やかに明るく歌います。エヴァンス・トリオの部分で久し振りにバンカーのシンバルが心地良いリズムを刻んでくれます。続いてイスラエルのベース・ソロ。四人で明るく華やかに演る様は、別格で人に薦める直前の94点です。
「サム・アザー・タイム(2-4)」
『イージー・トゥー・ラヴ』で、エヴァンスはこの曲をソロ・ピアノで披露しました。ここではベースを加え、ドラム(ブラシ)を加え、ヴォーカルまで加えて見事に発展させました。エヴァンスにはぴったりの曲です。エヴァンスの耽美的な面が100%発揮されています。人に薦めたい程で感動的な97点です。
「オム・ナッテン(2-5)」
これも母国語。殆どエヴァンスとモニカの二人で囁くように情緒を伝えます。あまりにも短過ぎて勿体ない!人に薦めたい程で感動的な97点です。
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