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アレクシス激安通販
原題:The Florida Project
2017/アメリカ 上映時間112分
監督・製作:脚本:編集:ショーン・ベイカー
製作:クリス・バーゴッチ、ケビン・チノイ、アンドリュー・ダンカン、アレックス・サックス、フランチェスカ・シルベストリ、ツォウ・シンチン
製作総指揮:ダーレン・ディーン、エレイン・シュナイダーマン・シュミット
脚本:クリス・バーゴッチ
撮影:アレクシス・サベ
美術:ステフォニック・ユース
衣装:フェルナンド・A・ロドリゲス
音楽:ローン・バルフェ
音楽監修:マシュー・ヒアロン=スミス
出演:ウィレム・デフォー、ブルックリン・キンバリー・プリンス、ブリア・ビネイト、バレリア・コット、クリストファー・リベラ、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
パンフレット:★★★(700円/写真はきれいだけど、あと1本、コラムがほしかったなぁ)
(あらすじ)
定住する家を失った6歳の少女ムーニーと母親ヘイリーは、フロリダ・ディズニーワールドのすぐ側にあるモーテル「マジック・キャッスル」でその日暮らしの生活を送っている。周囲の大人たちは厳しい現実に苦しんでいたが、ムーニーは同じくモーテルで暮らす子どもたちとともに冒険に満ちた日々を過ごし、管理人ボビーはそんな子どもたちを厳しくも温かく見守っていた。そんなムーニーの日常が、ある出来事をきっかけに大きく変わりはじめる。(以上、より)
予告編はこんな感じ↓
90点
※この映画については、やを読めば良いんじゃないかしらん。
確か“劇場と一体化する試練”を実行するため、に足を運んだ5月1日、ロビーのはずれに場面写真などを大々的に飾った展示物がありましてね。一応、では「△」を付けましたが、ハッキリ言って、「間違いなく観ないな ( ゚д゚)」と。どうせ「母子家庭がいろいろあったものの、ご近所の人たちの力を借りて起死回生の“フロリダ・プロジェクト”を発動して(詳細は不明ながら、ざますババアがてんてこまいになったりする愉快な計画)、みんなハッピーに♪ (´∀`(´∀`し ウフフ」的な作品なのでしょう? もうね、こっちは体調が優れない中、睡眠を削って日々ハードに生きてるのにさぁ、そんな「ひと夏の思い出」映画を観る余裕はナッシング…と思っていたんですが、しかし。
5月1日のバルト9にはこんな展示がありましたよ。
愛聴しているラジオ番組の週刊映画時評コーナーの課題作品になっちゃったから、つい出てしまう舌打ち (゚⊿゚) ちくしょう、僕の周囲の人々(a.k.a.乱暴な映画が好きな人たち)からスゲー評判の良いを選んでほしかったのになぁ…。、今週のスケジュールを確認すると「観に行けるのは23日(水)、の15時10分からの回だけ=安く観られない!Σ(゚д゚;)」からマジでガッカリですよ。とは言え、「こぼれたミルクは嘆いても仕方がない」ということで、いそいそと劇場に足を運んでみれば、泣きすぎて死ぬかと思ったYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン!
バルト9は夕方割程度の割引しかないので、仕方なく定価で観ようとしたところ…。
いつの間にかクーポンを持っていたことに気付きまして。
チケットが1600円になってホクホク顔だった…って、人間が小さいですかね。
7番スクリーン、ほぼ満席だったような。
最初にあらすじを適当かつウソを交えながら書いておくと、舞台はのすぐ側にあるモーテル「マジック・キャッスル」。そこはシングルマザーのヘイリーと6歳の少女ムーニーほか、貧困層が定住状態でしてね。優しくも厳しい管理人ボビーに見守られながら、貧しいながらも楽しく暮らしていたんですが…。貧乏が加速してしまって、無職のヘイリーは売春をスタート。で、仲違いしてボコボコにしてしまった元友人アシュリーの通報により(たぶん)、児童福祉局が介入→ヘイリーとムーニーは引き離されることになりましてね。とうとう現実に耐えられなくなったムーニーは隣のモーテルに住む親友ジャンシーの元に行って、初めて涙を見せると、ジャンシーの特殊能力が発動。ムーニーの手をつかむと超高速で走り出してディズニーワールドに突入し、そのスピードが生み出したによって世界は滅びたのでしたーー。
この母子がたくましく生きるお話なのです。
そしてラストは、親友(とも)のためにジャンシーが能力を解放するというね (`Δ´;) ゴゴゴゴゴゴ
ごめんなさい、本当は「ディズニーワールド内を2人が突っ走る様子」で終わっているんですが(ゲリラ撮影したそうな)、それはそれとして。パンフによると、「フロリダ・プロジェクト」というのは、フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート開発の際の初期プロジェクト名だそうで。それらの観光客を当て込んで建てられた多くのモーテルが寂れて、現在は普通のアパートに入居できない貧困層が住むようになっているとのこと。そもそも「プロジェクト」という言葉には「低所得者向け公共住宅」という意味があって、そう言えば尊敬する映画評論家ののに、すっかり忘れてた
閑話休!m9`Д´) ビシッ 何はともあれ、適当な感想を書くと、を感じま
したよ。最初の「愛しさ」は、子どもたちの描写。“子どもの目線”で撮影されたパステルカラーの世界は、劣悪な環境にいるはずなのに、とても楽しそうでして。話はハードなんですけど、子どもたちが出てくるシーンはとても輝いているのです。僕は小学3年生まで川崎の工業地帯に住んでいたんですが、勝手に資材置き場に入って遊んでいたこととか思い出して、懐かしい気持ちになったりしてね…(遠い目)。とにかく口が悪いイタズラっ子揃いなんですけど、自分の娘が重なっちゃって(ちょうど6歳だし)、子どもたちを観ているだけで心がいたしました。
ムーニー役のブルックリン・キンバリー・プリンスの演技は超素晴らしくて、放火した家の前での記念撮影時の表情は100点!
この虹のシーンも最高! の野郎、ふもとに埋めた金をよこしやがれ!ヽ(`Д´)ノ キィィィ!
パンフによると、監督はっぽい「イタズラっ子の話」を撮りたかったそうな (゚⊿゚) ヘー
2つ目の「切なさ」は、ヘイリーとムーニーの母子描写。ショーン・ベイカー監督は是枝裕和監督のを参考にしたところがあるそうですが、なんとなく僕の脳裏に浮かんだのはという新書。「貧困ゆえにアパートが借りられず、モーテル住まいで金が余計にかかる」という状況は、日本ではがそのまんまなワケですが、世の中には「人生のスタートの時点で貧乏すぎる人」や「ちゃんとした教育を受けて育っていないから貧困から脱出する方法がわからない人」、そして「今の社会が“やり直しにくい”ために抜け出せない人」がいて、誰だってそうなった可能性があって。今、そうじゃない状況の僕らとの違いは「運が良かっただけ」…ってのは暴論でしょうか。
ヘイリー役のブリア・ビネイトも最高でしたな。娘の足に抱きつく姿にグッと来る良い画像。
そりゃあヘイリーも相当問題のある母ですけど、それでも彼女があのモーテルから出られない…どころか、住むことすら困難な状況に陥るのはさ、決して彼女だけのせいじゃないと思うのです。社会も本当に厳しいというか、確かに口の悪さはハンパじゃありませんが、「定住してはいけない」という規則を守るために別のモーテルに泊まりに行った時、支配人から「そんな口の利き方しかできないから貧乏なのよ!川`Д´) カエレ!」みたいなことを言われるじゃないですか。でも、そもそもお前がこっちをバカにしているのがビンビン伝わってくるから、ヘイリーもさらに反発してそういう態度になるんじゃねーの…というヘイリー寄りなアタシ。いや、身近にいるとさ、確実に面倒くさいしイラッとする女性なんでしょうけど(僕の長姉に似てる…)、荒れている人は荒れているなりの理由があるし、偉そうなことを書くと、心に余裕がある方が譲らないと世界は平和にならないんじゃないか。ごめんなさい、自分が何を書いているのか、よくわからなくなってきましたーー (ノД`) スミマセン
この場面、「お金を得た手段」も相まって、切なかったなぁ…。
なんて言うんですかね、母子が仲良しな分、状況が悪化していくのが本当にキツくて。「ああっ!(´Д`;)」と思わず声が出そうになったのが、水着の自撮りシーンで、ヘイリーは売春を始めるんだなぁと。ストリップバーで働いていた時は手コキサービスを断ってクビになった彼女が体を売るなんて、よほどの覚悟が必要だったろうに…。終盤、ホテルに行って「別れの食事」をする時の娘を見つめる目の優しさとかも、切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて切なくて(この後、2万字以上続くので省略)、誰が彼女を責められようか!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン! もうね、あまりに泣きすぎて、そのまま座席で死ぬかと思った次第。
この自撮りシーン、先の展開を予想しちゃって、超辛かったです… (‘A`)
そして3つ目の「心強さ」は、ウィレム・デフォー演じるモーテルの管理人ボビーの存在ですよ。終盤、引き離されるヘイリーたちの様子を見つめる顔は、こういう場面を何度となく見てきたっぽい雰囲気でしてね。立場上、モーテルのルールは守らなくちゃならないものの、自分のできる範囲でやってあげられることはやるし、悲しい終わりが来ても淡々と受け止めて、日常を続けていく。ボランティアのように熱心に助けてくれるワケではありませんが、世の中にはボビーぐらいの心持ちで接することで救われる人だって結構いるんじゃないかと思って、ちょっと憧れちゃいましたよ。あと、電気を復旧した時に住人とコミュニケーションをとるシーンは愉快だったし、子どもに近づく変質者を追い払う時の容赦のなさはかなり気持ちが良かったです (`∀´) ザマァ!
本作は「ボビーが見た貧困母子家庭の話」でもあるというね。
恥ずかしながら(汗)、ちょっとわからないのがラストでして。ジャンシーが手を引いて、高速でディズニーワールドに突入するくだり、最初は「今まで足を踏み入れたことのない“夢の国”へ逃げ込んだ」的な描写かと思って、カチンと来たんで
すよ。だって、僕もディズニー自体は好きだけどさ、とか、最近ではなんて話もあったりと、あくまで“商業的な夢の国”なんだから、そこに逃げ込むのが“子どもの救い”的に見せられるのは違うんじゃないかと。ただ、よくよく考えてみれば、そんなに「良い場所」っぽい見せ方ではなかった気がするので、監督的には「そんな場所より愛している人が側にいてくれることが大事」的な着地なんでしょうか。ううむ、何だか知恵熱が出てきましたよ… (‘A`) イタイヨゥ
ここまで読んだ人の気持ちを代弁するを貼っておきますね↓
その他、思ったことを雑に書いておくと、「アシュリーのヘイリーに対する態度は非道いけど、彼女も子どもから引き離されないために必死なんだよなぁ (´・ω・`) ウーン」とか「ディズニーワールドの花火を外から眺めるシーンが切なすぎ!」とか「ボビーに根を上げた後も冷蔵庫の運搬を最後まで手伝わされるケイレブ・ランドリー・ジョーンズに笑った」とか「ガラス戸にナプキンを貼るシーンにドン引き」とか「入場リングを盗まれた買春野郎、ざまぁ!ヘ(゚∀゚*)ノ ザマァ!」とかとかとか。何はともあれ、子どもたちが超キュートな上に、身近にある貧困問題についても考えさせられる素晴らしい映画でしたヨ ( ;∀;) イイエイガダナー ただ、最後に母子が引き離されるのが超可哀相だったので90点という台無しな着地。例えば、「ディズニーワールド内をダッシュする2人の少女をアラブの富豪が呼び止めて事情を聞き、すべて金で解決してくれる」とか「娘と引き離されたヘイリーは自転車操業の暮らしから離れて一人になることで自分と娘の人生に何が必要なのかを見つめ直して成長し、そんな彼女に胸を打たれた福祉課の人が超親身になってくれたおかげで、2ヵ月後からはちゃんとした職場で働きながら、娘とまた一緒に暮らし始めた」といったエピローグが追加されるなら、ソフトが出たら買います。おしまい。
※アップされているので、ぜひ読んで! 「堰を切ったように感情の渦が、ドーンと洪水になって現れ出てきてしまうその瞬間」というのはまさにその通りだったし、「人、もしくは人の生き方を、ジャッジしない視線」という分析も素晴らしいですな… (ノω・、) グスン
ショーン・ベイカー監督作。非常に評判が良いですな。
なんとなく思い出した新書。貧困から抜け出すのは大変なのです…。
念のため、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが暴力で母子家庭を助ける映画を貼っておきますね。
好きな呪文はザラキ。嫌いなモノは「アレクシスのような女」です。
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